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【交通事故】 交通事故における慰謝料の金額について

2016-10-25

交通事故においては、日々発生する事故の迅速処理の要請や、当事者間の公平といった観点から損害賠償額の基準化・定額化が進んでおり、裁判実務においても「民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準」(いわゆる「赤い本」)などの基準を用いて算定されています。
慰謝料については、①死亡慰謝料、②傷害慰謝料、③後遺症慰謝料、の3つに分類されています。

 ① 死亡慰謝料の金額について見ますと、赤い本の平成28年版においては、

一家の支柱   2800万円
母親・配偶者  2500万円
その他     2000~2500万円

とされています。その他とは、独身の男女、子ども、幼児等が該当します。裁判例では内縁の配偶者にも固有の慰謝料請求が認められており、また、事案によっては兄弟姉妹や祖父母、孫にも固有の慰謝料請求が認められる場合があります。
なお、この基準は死亡慰謝料の総額であり、遺族固有の慰謝料を含んだ額とされています。また、この基準は一応の目安であり、具体的な斟酌事由によって増減の余地があります。

② 傷害慰謝料の場合は、原則として入通院期間を基礎として算定されます。赤い本には入通院期間ごとに慰謝料額の一覧表が掲載されており、この表に当てはめて算定します。通院が長期にわたる場合は、症状、治療内容、通院頻度をふまえ、実通院日数の3.5倍程度を慰謝料算定のための通院期間の目安とされることもあります。
また、むち打ち症で他覚所見がない場合や軽い打撲・軽い挫創の場合は別の表を用いることとされています。通院が長期にわたる場合は、症状、治療内容、通院頻度をふまえ実通院日数の3倍程度を慰謝料算定のための通院期間の目安とすることもあります。

③ 後遺症慰謝料についても、赤い本などでは後遺障害等級に応じて慰謝料額が一覧化されています。後遺障害の場合でも、死亡に比肩するような精神的苦痛を受けた場合には、近親者にも固有の慰謝料が認められています。

この他に、加害者に故意又は重過失(無免許、ひき逃げ、酒酔い等)がある場合や、著しく不誠実な態度等がある場合は慰謝料の増額事由ありとして、賠償額が増額される可能性があります。

交通事故における慰謝料については定額化が進んでいるとはいえ、具体的な事案に照らし合わせながら請求額を精査する必要があります。また、保険会社からの提示金額は低いのが一般的ですので、保険会社から提示を受けた賠償額を鵜呑みにせず、早めに弁護士に相談することが肝要です。

【交通事故】 弁護士費用特約を活用しましょう

2016-10-01

自動車保険については損害保険会社から各種商品が提供されていますが、その特約として弁護士費用特約があります。これは、保険契約者等が交通事故によって被った損害を相手方に賠償請求するときに生じる弁護士費用や、法律相談をするときの費用等を保険会社が負担するものであり、自動車保険のオプションとして加入するものです。

一般的には、弁護士費用については1事故につき1名あたり300万円、法律相談・書類作成費用については1事故につき1名あたり10万円が限度となっています。弁護士費用が300万円を超えることは通常は考えにくいので、弁護士費用についてお客様の持ち出しになることはほぼないと言って良いでしょう。

弁護士費用特約では、保険契約者自らが弁護士を選ぶことができ、また、弁護士の知り合いがいないという場合、保険会社から弁護士を紹介してもらうこともできるのが一般的です。日本弁護士連合会ではリーガル・アクセス・センター(通称:LAC)を通じて弁護士を紹介しており、多くの保険会社が日弁連と協定を結んでおります。

弁護士費用特約を利用することによって、従来は費用対効果の面から弁護士に事件処理を依頼するのが難しかった物損事故についても、弁護士を利用しやすくなっています。

当事務所でも弁護士費用特約に対応しておりますので、請求を迷われている方はお気軽に当事務所までご相談ください。

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